新刊共著『アジア映画で<世界>を見る』(作品社)発売ほか原稿仕事と「年末研2013」出演


渡邉大輔です。
いよいよ今年も年末ですが、今月の書き仕事を五月雨式に。
恒例の『週刊金曜日』は、清水高志さんの『ミシェル・セール』(白水社)。
・書評「「いまだ知られざる思想家」の魅力をふくよかに伝える 清水高志ミシェル・セール』書評」(『週刊金曜日』第972(12月13日)号、株式会社金曜日)

今年3冊目の共著の本が出ます。
昨年出た『アジア映画の森』(作品社)の続編的なアンソロジーで、夏目深雪さん、石坂健治先生、野崎歓先生が編まれた『アジア映画で<世界>を見る――越境する映画、グローバルな文化』(作品社)です。僕は論考をひとつ寄せています。
・論考「ポップ、ネットワーク、亡霊――現代アジア映画の文化資本と想像力」(夏目深雪・石坂健治・野崎歓編『アジア映画で<世界>を見る』、作品社)

アジア映画で〈世界〉を見る――越境する映画、グローバルな文化

アジア映画で〈世界〉を見る――越境する映画、グローバルな文化

『アジア映画の森』はこちら。
アジア映画の森――新世紀の映画地図

アジア映画の森――新世紀の映画地図

以下が目次です。豪華です!

序論 いま、アジア映画を観るということ 夏目深雪

第一部 映画/アジア
はじめに 最新アジア映画日記二〇一二~一三 石坂健治

第一章 日本⇔アジア映画
アジア映画に接近する、いろいろな方法 四方田犬彦
アジア映画としての日本映画──越境する映画 夏目深雪
アジアの国際共同製作──侯孝賢から賈樟柯まで 市山尚三
【鼎談】東南アジアへ進路を取れ 相澤虎之助(空族)×富田克也(空族)×石坂健治
【インタビュー】イラン映画と日本のあいだ ショーレ・ゴルパリアン 聞き手・夏目深雪

第二章 ジャンル×アジア映画
「敗者」の歴史を越えて──アジアの民主化運動とドキュメンタリー映画 萩野亮
【対談】香港犯罪映画の魅力 宇田川幸洋×野崎歓
【対談】キドラット・タヒミックとフィリピン・インディーズ 石坂健治×金子遊
【対談】アピチャッポンの森から映画の未来へ──実験映画、アート、劇映画の境界線 諏訪敦彦×金子遊 司会・夏目深雪

第三章 複数のアジア、それぞれの映画
【対談】ボリウッド映画の魅力──『恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム』をめぐって 松岡環×野崎歓
神話批判論──パレスチナと約束の地 金子遊
なぜ今、トルコ映画が面白いのか 野中恵子

第二部 3・11以後の映画の視座
【座談会】3・11以後の映画の視座 石坂健治×市山尚三×金子遊 司会・夏目深雪

第三部 アジア/世界
はじめに──アジア映画はアジアを越える 野崎歓
東風をいかに受け止めるか──ヨーロッパ映画にとってのアジア、そしてアジア映画 野崎歓
「アジアを超えたいアジア」の行方 福間健二
私のアジア映画、四〇年──香港、韓国、中国まで 中沢けい
エドワード・ヤン/チェーホフ──「現代」を描き出すドラマトゥルギーの「古典性」について 森山直人
ポップ、ネットワーク、亡霊──現代アジア映画の文化資本と想像力 渡邉大輔
あとがき 「われわれの」アジアの夢 夏目深雪

来年1月末から2月頭に刊行記念イベントもあります(福間健二さんとアピチャッポンのトークします)。

今週21日からオーディトリウム渋谷ほかにて公開のリム・カーワイ監督の最新作『Fly Me To Minami〜恋するミナミ』のパンフレットに短めのリム・カーワイ論を書いています。
・エッセイ「アジア的幽霊の魅惑――リム・カーワイ小論」(『Fly Me To Minami〜恋するミナミ』パンフレット)
『Fly Me To Minami〜恋するミナミ』公式サイトはこちら⇒http://flyme2minami.com/

さらに、イベント出演。
あさっての22日、忘年会も兼ねた以下のイベントで今年のアニメを語る予定です。
http://peatix.com/event/24651

来年は年始早々ゲンロンカフェはじめ、イベント出演が続きます。
それぞれよろしくお願いします。>