ソーシャルネットワーク論@『ユリイカ』


渡邉です。1月ももう終わりかよ!とにかく、毎日バタバタしています。
昨年からシコシコ書いてきた原稿がどんどん出ています。また原稿の告知です。
ユリイカ』2月号の「ソーシャルネットワークの現在」特集に、デヴィッド・フィンチャーの話題作『ソーシャル・ネットワーク』を素材にした論考を寄稿しました。正月早々机に向かって書いていたのは、これです。

・論考「ネットワーク下の「記憶」の物語――ソーシャルネットワークとD・フィンチャー」(『ユリイカ』2月号、青土社

目次はこちら。すごい豪華ですね。映画批評をやっていると、なかなかご一緒しないような書き手の方々が並んでいて、個人的にはうれしいです。

特集*ソーシャルネットワークの現在 Facebook、twitter、ニコニコ動画、pixiv、Ustream・・・デジタルネイティブのひらく世界
【対談】
ソーシャルネットワークの可能性 シェアは何を変えるのか / 小林弘人×濱野智史

ソーシャルネットワーク最前線!】
ニコニコ動画のコアにあるもの / 夏野剛 [聞き手=さやわか]
新しい社会、新しい教養 『思想地図β』 が目指すもの / 東浩紀 [聞き手=編集部]
絵を描く、つながる、そしてその先へ
 “表現” のプラットフォームとしての pixiv / 片桐孝憲 [聞き手=伊藤剛]

ソーシャルネットワーク in ガラパゴス
ガラパゴスな日本のネット界に開国を迫る黒船ネットサービスの歴史 / 加野瀬未友
残念なニッポンのインターフェース / 速水健朗

【#The Social Network】
第n次カリフォルニア南北戦争 / 池田純
ネットワーク下の 「記憶」 の物語 ソーシャルネットワークとD・フィンチャー / 渡邊大輔

【ソーシャルネットと 「本」】
誰が 「本」 を殺そうとかまうものか Who cares Who kills “Book”? / 矢野健二
編集は死ぬ/蘇る 俺が、俺たちが、ソーシャルだ! / 米光一成

【編み直される 「社会」】
情報と想像力の狭間に生きる 「私」 たち その 「情報化」 はガバナンスを変革するか? / 西田亮介
リーク願望を吸い上げる装置 ウィキリークスとリーク社会 / 塚越健司
地球村戦争と平和 / 門林岳史

【ソーシャルネットが導く文化】
私は遠くの何かに対して公開されている / 河野聡子
期待はずれなゲームとわたし / 中田健太郎
ソーシャル・ゲームをめぐる交わらない欲望 / 井上明人
「現場」 の 「現在」 / さやわか
ランキングとレイティング ビルボードとピッチフォークに見るポップの美学のゆくえ / 今井晋

【資料】
ソーシャルネットワーク・キーワード集 / 加野瀬未友

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■特別掲載
  女優から作家へ アンヌ・ヴィアゼムスキー / 四方田犬彦
■今月の作品
  宮岡絵美 九世夜彦 古粼未央 鯨岡雄治 / 選=小池昌代
■われ発見せり


僕の論文は内容的には、少し前に出たワセブンの連載第2回(ツイッター論)と深く呼応する原稿になっています。
今回は、テーマ的にも、西田亮介さんや塚越健司さんなど、普段ならご一緒する機会がないような、社会論壇系の書き手の方々とも並んで掲載していただいています。ぜひ映画批評や、広義のコンテンツ批評にあまり触れていない方々にもぜひ読んでいただければうれしいです。
特別掲載の四方田犬彦氏のアンヌ・ウィアゼムスキー論も面白いですね。

追記。
フィンチャー論ということでは、以前、flowerwildに『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』の長編レビューを書かせていただいています。ご興味があれば、そちらもどうぞ。http://www.flowerwild.net/2009/02/2009-02-24_232833.php